旅の道づれ


旅の道づれ

旅の道づれ

作詞・作曲  冨井祐輔

 

夕暮れの新宿を発車したバスは
僕の知らない道を夜に向かって走り続けている
いろんな町が窓の外を流れて行き
いつしか山に囲まれて太陽は沈んでしまった
一番後ろの席で僕は
変わり行く景色をぼんやりと眺めながら
隣にもう1人の無口な僕がいるのを感じていた

君は静かでとても良いね
言葉なんか吐かなくても僕の気持ち
わかってくれるよね
よろしく遠い町まで旅の道づれ


前の席で楽しそうに明日の出来事を
話し合っていた人達も
夜が車内まで忍び寄ると黙り込んでしまった
これからはそれぞれが夜と対話し
やがて眠ってしまうのだろう
僕は相変わらず窓の外を眺め続けている
都会では見えなかった星を僕は探し始めた

君は静かでとても良いね
言葉なんか吐かなくても僕の気持ち
わかってくれるよね
よろしく遠い町まで旅の道づれ


幾千もの星の中をバスは走り続けて
知らない町へ僕を運んで行く
少し眠ろうか・・・そう思っても
不思議に目は覚めて眠れそうもない
それならばいっそ夜が明けるまで
爆発した星の破片拾い集めよう
闇の中に佇む遥かなる山々
いつしかバスは長いトンネルの中へ

君は静かでとても良いね
言葉なんか吐かなくても僕の気持ち
わかってくれるよね
よろしく遠い町まで旅の道づれ