とみいさん名作劇場②「フランキーの宇宙人」

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「フランキーの宇宙人」(1957年3月27日公開/日活)

監督:菅井一郎
脚本:棚田吾郎
原案:キノトール
製作:浅田健三
製作主任:野村耕祐
助監督:井田深
撮影:中尾利太郎
美術:小池一美
音楽:仁木他喜雄
照明:高島正博
録音:中村敏夫
編集:鈴木晄
出演:フランキー堺、菅井一郎、安部徹、高友子、藤代鮎子、浜村純、清水将夫、光沢でんすけ

 


俳優・菅井一郎の監督作品。
フランキー堺主演のちょっぴり社会風刺もあるSF特撮コメディ。
楽しく笑いながら鑑賞する事が出来る作品です。

 

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掃除煙突夫の境田栄三(フランキー堺)は宇宙に憧れる科学青年。
ある日、空飛ぶ円盤を見てびっくり仰天!
一方、ロケット界の権威・木下博士(菅井一郎)も空飛ぶ円盤を目撃し、東京夕陽新聞に連絡します。
市村記者(安部徹)は「世界的な特ダネだ!」と言って大声上げて窓の外を見ます。
しかし、星野編集長(清水将夫)は「例のロケットの博士だろう。博士は実験に失敗して気が変になったんだ」と言ってバカにした態度で相手にしていません。
結局、この円盤騒ぎは地上光線の暖冬気温による屈折だったと夕陽新聞に掲載されてしまいます。

 

天文台では新聞記事を読んだ木下博士(菅井一郎)が「空飛ぶ円盤を興味本位で書いているのは日本だけだ!アメリカやヨーロッパでは真面目に研究している」と言って憤慨しています。
天文台にやって来た市村(安部徹)は「あれは僕が書いた記事じゃないんです」と弁解します。

 

ところがその後、大事件勃発!
何と空飛ぶ円盤が着陸したのです!
市村(安部徹)は現場に急行し、写真を撮りますがピンボケ。
煎餅のように小さくなった円盤を証拠品として持って帰りますが、インチキだと星野編集長(清水将夫)にどやされてしまいます。
しかし、木下博士(菅井一郎)は市村にこの怪人は「人工衛星」だと教えます。
そして、不鮮明な写真を見た木下博士の娘・愛子(高友子)は「フランキー堺」というドラマーに似ていると指摘します。

 

市村(安部徹)は怪人に似た人間を探し歩きます。
奇怪な教祖・蘭木蘭平、怪しき女流舞踏家・フランメンコ坂木、中国古代医学の権威と称するフー・ラン・キー博士を発見します。
みんな「フランキー堺」に似ており、名前には「」「ラン」「キー」が含まれているという共通点がありました。

 

市村(安部徹)はドラマー・フランキー堺が出演する劇場に忍び、彼と瓜二つの怪人を発見します。
しかし、怪人は灰皿サイズの円盤を巨大化させ、それに乗って逃げてしまいます。
東京上空に突如出現した円盤を見て、都民たちは驚きます。
その時、偶然劇場の煙突掃除をしていた境田(フランキー堺)は「怪人にそっくり」という事で人工衛星人と間違われ捕まってしまいます。

 

境田(フランキー堺)は人工衛星人として留置されますが、証拠不十分で釈放されます。
その後、夕陽新聞によって境田は人工衛星人として祭り上げられ、一躍スターになります。
本物の人工衛星人も自分たちとそっくりの境田を見て、彼は人工衛星人だと思い込みます。
そしてある日、境田に人工衛星から木下博士が作った超光波ロケット・ピカ一号を奪えと指令が届きます-

 

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フランキー堺さんが1人14役を演じた傑作コメディ。その芸達者ぶりに驚かされます。
いろんな役を見事に演じ分け、俳優として素晴らしい才能の持ち主だとわかります。
さらに元々ドラマーだったフランキー堺さんのドラム演奏シーンもあり、歌うシーンもあり、まさに「フランキー堺のワンマンショー」的な映画でもあります。
とにかく「フランキー堺」という名優の個性を生かした荒唐無稽なナンセンスコメディ作品に仕上がっています。

 

フランキー堺さんの活躍が目立つ本作ですが、安部徹さんにも注目して欲しいと思います。
安部徹さんといえば日本映画史に残る悪役俳優として有名ですが、若い頃は二枚目俳優として活躍していました。本作は悪役ではない安部徹さんを堪能出来る作品です。
本作では意外と思えるほど見事なコメディアンぶりを発揮し、人工衛星人を追う新聞記者を演じています。宇宙女にモテモテ!笑
こういう安部徹さんも良いですね~。

 

監督は木下博士役で出演している菅井一郎さん。
俳優として数多くの巨匠の作品に出演していますが、監督もしているんですね。
しかも、こんな面白い映画を監督しているなんて、びっくり!

 

さて後半、境田(フランキー堺)、木下博士(菅井一郎)、市村(安部徹)、艶子(藤代鮎子)の一行は空飛ぶ円盤に乗り込み、人工衛星フランキー星へ。
そこはどんな星かというと・・・。笑

 

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