「東雲草」
作詞・作曲 冨井祐輔
目覚まし時計に起こされる前に
ふと目覚めて カーテンを開けた
窓の外には朝が踊る
カレンダーを見て 今年もあなたの
誕生日が来たことを知る
忘れたはずの想いなのに
私にとってあなたは通り過ぎた人
毎年2人で育てた東雲草は今はもうない
あの頃私は まだ幼い小娘
あなたは少し大人びて
苦めの珈琲 よく似合っていた
煙草を咥えて 汐風に吹かれて
遠い海を あなたは見つめた
何故か私は淋しくなった
私にとってあなたは通り過ぎた人
毎年2人で育てた東雲草は今はもうない
虹色に染まる 空は優しくて
緑の中 あなたに抱かれた
木々の梢が静かになった
ささやかな部屋で 2人は暮らした
夏の朝にベランダに咲いた
東雲草を見つめながら
私にとってあなたは通り過ぎた人
毎年2人で育てた東雲草は今はもうない
あの頃だったら 今日は特別な
日だったけれど 今は違う
今日はただの平凡な1日
