読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

沖縄返還から45年、映画のなかの沖縄「沖縄列島」「やさしいにっぽん人」

最近観た映画の話。早稲田松竹で「沖縄列島」「やさしいにっぽん人」を観ました。

沖縄返還から45年、映画のなかの沖縄」という沖縄をテーマにした特集上映です。

沖縄がアメリカから日本に返還されたのは1972年5月15日です。今回観た2作品はどちらも返還前につくられた映画です。

 

 

「沖縄列島」(1969年/東プロダクション/監督:東陽一)

f:id:tomiisan:20170521185514j:plain

1968年の沖縄の日常を描いたドキュメンタリー映画。この頃、沖縄はまだアメリカの統治下にありました。戦後23年の沖縄の現実を記録しています。

 

いつになったら静かな中で夢を見ることができるのだろうか。私は今日も爆音の中で眠るのだ」(公開時のパンフレットより)

 

本土からの観光客を乗せたバスの窓の向こうに、B52の黒い尾翼が見えます。観光案内をしていたバスガイドが突然「沖縄を返せ」と歌います。今も続く土地を奪い返す為の闘争。

爆音の中、頭上を飛ぶベトナムと沖縄を往来する軍用機。

基地撤去反対のデモをするコザの住民達。基地によりかかって生活する人々もいます。

 

返還前、沖縄と本土の行き来にはパスポートが必要でした。通貨単位は「円」ではなく「ドル」でした。

1972年、沖縄はアメリカから日本に返還され、45年の時が流れました。しかし、今でも統治時代からの問題が続いています。今回観たドキュメンタリー映画「沖縄列島」は1968年の沖縄を記録していますが、基地問題など沖縄が抱える問題は今も変わっていないと気づかされます。心に鋭く刺さるドキュメンタリー映画です。

 

 

 

 

 

「やさしいにっぽん人」(1971年/東プロダクション/監督:東陽一)

東陽一監督初劇映画作品。この作品で日本映画監督協会新人賞を受賞しました。

謝花治(河原崎長一郎)という沖縄出身の心に傷を秘めた青年の日常と夢を通して沖縄というよりも当時の現代日本を描いているといったほうが良いのでしょうか。

 

謝花治は友人達から「シャカ」と呼ばれています。オートバイで走る事が好きなシャカはバイク屋で働いています。

シャカのガールフレンドのユメ(緑魔子)は劇団の演出家・野口(伊藤惣一)の助手をしています。

 

シャカの心の中の傷、それは沖縄での赤ん坊の時の出来事。1歳の時、集団自決の場にいたというシャカ。赤ん坊だったから記憶はありません。しかし、心の奥底にある傷から解放されたい為か何度もツーリングに出ます。

警官の演習を笑って殴られ・・・雨から逃れる為に避難した小屋で殺人犯と一緒になり、共犯者と思われ警官に撃たれ・・・そして、燃え上がるバイク・・・。

 

シュールなカット映像が展開し、自由に表現し過ぎている為か意味がよくわかりません。繋がっているカットとも思えない。でも、その自由さが良いのです。この作品は1970年という時代をものすごく感じさせます。人によっては古臭い映画、また別の人にとってはとても新鮮な映画になります。

 

個人的に注目して欲しいのは唐突に小室等さん率いる六文銭が登場して「街と飛行船」を演奏して去っていくシーンですね。貴重な映像にわし、興奮♪ 結局、何だったのかよくわからないのだけれど。笑

 

「やさしいにっぽん人」とは何かというインタビューをいろんな人にするシーンがあるけれど、結局優しい日本人って何なのかな。思わず考えてしまいます。でも、わからない。

様々な矛盾を抱えながら高度経済成長に突入していった当時の日本。何で題名が「やさしいにっぽん人」何だろう。逆説的な意味なのかな。

たぶん、今の僕では理解出来ないくらい奥の深い映画なんだと思います。もっといろいろ勉強しないとわからないのかも・・・。

 

緑魔子さんが歌う主題歌「やさしいにっぽん人」何やら気怠い雰囲気が漂っていて良いですね♪

 

疲れたら眠りなさい~私が歌をうたってあげる~♪

 

「やさしいにっぽん人」

作詩:東陽一 / 作曲:海老沼裕 田山充雅 /歌:緑魔子


やさしいにっぽん人  緑 魔子

 

 

映画「やさしいにっぽん人」予告篇


やさしいにっぽん人